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panaviは、家庭のキッチンでプロの味わいを再現するためのフライパンです。panaviはセンサー・アクチュエータ・無線通信機能を内蔵したフライパンと、フライパンから送られる情報を処理するコンピュータ・システムで構成されます。このシステムが適切な温度や時間・工程の管理、味付け、フライパンの動かし方などを調理者にナビゲートし、プロが経験的に身につけている感覚と技を学習することを支援します。panaviはふつうの調理道具と同様に一般家庭のキッチンで使用可能で、毎日の食事作りの際に繰り返して使用することで、調理者自身がスキルアップしていくことが可能です。

研究支援のお願い

panaviは現在、実用化を視野に入れながら研究開発を行っています。それに伴い、共同研究・研究支援先を募集しております。報道などをご覧になり、ご興味持たれた方がいらっしゃいましたら、ぜひ uriu [at] kmd . keio . ac. jp までご問い合わせください。よろしくお願い申し上げます。

PUBLICATION

国内学会(査読なし)

[1] 生井みづき, 瓜生大輔, 徳久悟, 柏樹良, 稲見昌彦, 奥出直人: panavi 〜 センサ・アクチュエータ・無線通信機能を内蔵するフライパンを中心とした、料理スキルの習得を支援するシステム 〜, マルチメディア・仮想環境基礎研究会(MVE)内 生活メディア(料理メディア研究会セッション),大阪 November (2009) [2009年度 第4回 MVE賞受賞]

[2] 瓜生大輔, 生井みづき, 徳久悟, 柏樹良, 稲見昌彦, 稲蔭正彦, 奥出直人: デザイン思考とxtelプラットフォームを統合的に活用する「Smart Kitchen Utensil」の開発 〜 panaviシステムの着想から製作・展示までの開発過程 〜, マルチメディア・仮想環境基礎研究会(MVE)内 生活メディア(料理メディア研究会セッション), 大阪, November (2009)


受賞

[1] 2009年度 第4回 MVE賞
生井みづき, 瓜生大輔, 徳久悟, 柏樹良, 稲見昌彦, 奥出直人: panavi 〜 センサ・アクチュエータ・無線通信機能を内蔵するフライパンを中心とした、料理スキルの習得を支援するシステム 〜, マルチメディア・仮想環境基礎研究会(MVE)内 生活メディア(料理メディア研究会セッション),大阪 November (2009)


TV出演

[1] テレビ東京 ワールドビジネスサテライトトレンドたまご」2009年10月6日(火)23:00〜24:00 (2009)

[2] 日本テレビ 世界一受けたい授業 「アナタの生活が劇的に変わる!驚きの最先端テクノロジー2010」2010年1月31日(土)19:56〜20:54 (2010)

[3] TBSテレビ イブニングワイド「ホリおこし!『料理が上手になる!?魔法のフライパン』」2010年2月18日(木)16:53〜18:40 (2010)

[4] BSジャパン 世の中進歩堂「もっと日常は楽しめる!身近な日用品がテクノロジーで大変身!」2010年3月14日(日)20:30〜21:00 (2010)

[5] TBSテレビ はなまるマーケット「とくまる『フライパン活用術』」2010年4月19日(月)8:30〜9:55 (2010)

[6] TBSテレビ 革命×テレビ 2010年8月8日(月)23:30〜24:00 [生放送] (2010)


特許

[1] 国内特許
発明の名称:調理システム、この調理システムに用いられる調理器具、及び、調理システムセット
出願番号: 特願2009-212237
出願日:平成21年9月14日
出願人:慶應義塾大学
発明者:生井みづき, 瓜生大輔, 徳久悟, 稲見昌彦, 奥出直人, 柏樹良.

MEMBER

■ 研究開発メンバー
生井みづき
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科付属 メディアデザイン研究所 リサーチャー

瓜生大輔
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 特任助教
http://uriuri.org/DAisukeURiu/



■ 研究指導
奥出直人
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授

稲見昌彦
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授


■ 研究補助
徳久悟
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 講師

柏樹良
東洋大学 ライフデザイン学部 人間環境デザイン学科 准教授
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 後期博士課程学生

筧豪太
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 修士課程修了

矢吹惇
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 修士課程修了



■ 研究組織
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科
http://www.kmd.keio.ac.jp/

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 奥出研究室
http://www.ok.kmd.keio.ac.jp/


■ 開発協力
株式会社双葉製作所
http://www.futaba-ss.co.jp/
※ アルミ鋳造技術を応用したセンサ内蔵調理器具の開発にご協力いただいております

VISION

インターネットやゲーム機といった最新のメディアを介したレシピ共有や調理支援アプリケーションなどにより、家庭における料理・調理をデジタルテクノロジが支援する時代が現実となってきました。また、オーブンレンジなどの最新の家庭用調理機器は、様々なセンサを内蔵したコンピュータ制御技術を搭載し、手間なくおいしい料理を作ることを支援します。最新のガスコンロ等に導入されている制御技術はキッチンの安全性を高める役割を果たしています。

その一方で、これらの家庭における料理を支援する技術が、これまで実現出来なかったことがあります。それは、プロの料理人が長年の修行を通して身につけるような調理スキルを調理者自身が習得することです。高度な火加減の調節や、振る、混ぜるといった動作、徹底した時間管理などから生み出される味は、家庭料理ではなかなか近づけない世界です。シェフとして開業したいわけではなくとも、プロ並の料理を作りたい、ちょっといつもより背伸びした料理がしたい。日常生活の中で、このような経験を生み出すために、私たちは研究開発を開始しました。

このようなビジョンから生まれたのが、家庭のキッチンにいながら、プロの腕前にも負けない料理を楽しむことができるシステム "panavi" です。panaviという名前は、(フライパンや鍋などを指す)"pan" にナビゲーションの "navi" を合わせた造語です。現在私たちがお見せできるpanaviのプロトタイプは、温度や加速度を検知するセンサを内蔵したフライパン、フライパンと通信しあうレシピ表示システムを連携させたものです。調理の各工程において常に適切な温度を保ち、また振る、混ぜる、あるいは冷やすといった動作の指示にしたがいながら、調理を進めていく仕組みです。

現在のpanaviで体験できるレシピは「ローマ風カルボナーラ」です。これは生クリームなどを使わず、卵とチーズのみで作る本格的なレシピで、高度なスキルが要求されるイタリア料理の代名詞です。カルボナーラに限らず、卵料理の火加減は非常に繊細です。オムレツなどの他の卵料理も、少しでも加熱しすぎると固まってしまい元に戻りません。panaviを使えば、手際の良さと、繊細な温度調節が求められるローマ風カルボナーラが上手に作れるようになります。

ただし、panaviは調理中の状態は教えてくれますが、調理行為そのものは何も助けてくれません。パスタを茹でるのも、コンロの火をつけるのも消すのも、かき混ぜたり振ったりするのも、すべて調理者自身の手で行わなければいけません。そのため、料理初心者の人が初めてpanaviを使ってカルボナーラを作ったら、失敗してしまうかもしれません。panaviは誰でも失敗せずに料理が作れる調理器具ではなく、調理者の調理スキルの向上を助けるもの、調理者と一緒になって料理を楽しむためのものなのです。panaviを使って何度かカルボナーラを作っているうちに、適切な火加減の調節を身につけ、上手に作れるようになるはずです。

もっとも、開発の途上であるこのシステムは、まだまだ「プロの腕前を身につける」ためのものとしては不十分です。さまざまなレシピのバリエーションをがあれば、よりたくさんの料理が楽しめるでしょう。温度や動作以外のセンシング・ナビゲーションがあれば、より高度な専用レシピを作り出せるでしょう。フライパンだけでなく、他の鍋や包丁、まな板といった他の調理道具にも同様の機能が盛り込まれれば、より幅広いナビゲーションが生み出せることでしょう。panaviはまだ、小さな一歩を踏み出しただけですが、より人々の生活を豊かにするシステムとして発展させることが、私たちの目標です。

panavi システム構成



現在のpanaviは、各種センサ、データ送受信用の無線小型基板、各種アクチュエータを備えた調理器具本体、専用フォーマットのレシピ、コンピュータとレシピ表示ディスプレイで構成されています。

生井みづきが2012年度食のなでしこコンテストでグランプリを獲得

panavi開発チームの生井みづきが日本フードアナリスト協会主催の「2012年度 食のなでしこコンテスト」でグランプリを獲得しました。

以下抜粋(2012年度 食のなでしこコンテスト webサイトより)

◆日本の食の情報を世界に発信する親善大使「食のなでしこ」◆
食の情報を解説する専門家を育成認定する日本フードアナリスト協会では、この度“日本の食・食文化を世界に発信する親善大使”となる「食のなでしこ」を選出するため、520名以上の応募者の中から厳正なる、書類審査と面接を行い、そして、この度の最終審査出場者として、15名のファイナリストを選出いたしました。 最終審査において選ばれた「食のなでしこ」には食の知識と女性としての品性を兼備えた方を選出し、今後、様々なイベントやメディアでの露出によって、食の情報を発信し、日本の食文化へ貢献して頂きます。