マルチメディア・仮想環境基礎研究会 MVE賞を受賞

2010年11月13日に開催された電子情報通信学会 マルチメディア・仮想環境基礎研究会(MVE研究会)にて行った下記の講演が、2009年度 第4回のMVE賞を受賞しました。

〈受賞内容〉

講演タイトル: 「panavi ―センサ・アクチュエータ・無線通信機能を内蔵するフライパンを
中心とした、料理スキルの習得を支援するシステム―」

著者: 生井 みづき、瓜生 大輔、徳久 悟、柏樹 良、稲見 昌彦、奥出 直人 (慶大) (敬称略)

講演番号: MVE2009-71

受賞理由: 
 料理初心者にとって習得が困難とされる、フライパンを用いた加熱調理に着目した新しい支援システムが提案されている。専用フライパン,及びタッチパネルディスプレイからなる本システムでは、調理全体の進行状況や個別の工程の詳細、フライパンの温度変化や調理動作の指示をインタラクティブに選択・提示可能とするための工夫がなされており、これに、フライパン上への温度のプロジェクション表示、ハンドル部のLED表示色と振動パターン変化、並びに警告音を組み合わせることで、加熱調理における適切な温度管理動作への円滑な誘導が期待できる。
 また本システムは、瓜生らの発表「デザイン思考とxtelプラットホームを統合的に活用する「Smart Kitchen Utensil」の開発―panaviシステムの着想から製作・展示までの開発過程―」で述べられている通り、いくつかのユーザスタディにおける知見に基いて試作されていることから、有効性や実環境への親和性の点も評価できる。
 今後は、調理の楽しさの体験とスキル習得を同時に実現するシステムへの発展も期待され、将来性の点も高く評価できる。

〈参考〉MVE賞とは

MVE研究会では2007年6月より、各回の研究会で発表された発表論文からベストペーパーを選出し、「MVE賞」を贈呈している。この賞は、MVE研究会で発表された研究の中から内容、発表等が優秀なものを表彰することにより、研究会活動の活性化を図ることを目的とするものである。

MVE賞ウェブサイト
http://www.ieice.org/~mve/award.html